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ビーガン フィッシュソース

ビーガンフィッシュソース

フィッシュソース(英語)、ナンプラー(タイ語)、ヌクマム(ベトナム語)どれもこれも、魚醤のことです。

日本で一番馴染みがあるのは、ナンプラーという呼び方でしょうか?

私は、タイ料理もベトナム料理も、だーい好きなので、ここではあえて、公平に、フィッシュソースという呼び方で統一させていただきます。もちろん、本物のフィッシュは使いませんが(笑)

乾燥椎茸の戻し汁をベースに、海苔と「或る食材」を使って、あの独特な味と香りを再現していきます。

※このレシピには必要不可欠な「或る食材」は、多くの皆さんには馴染みがないと思います。しかし、カルディなどで販売されているので遠い存在ではないです。詳しくは後ほど。

えだまめキッチン流、ビーガンフィッシュソースのレシピ。

タイ料理、ベトナム料理好きにお届けします!

では、まいりましょう。

材料は?

▪乾燥椎茸
戻し汁のみを使います。

乾燥椎茸は、スライスされたものを使うと、戻し時間が短くて調理もしやすいので、愛用しています。食感や形(見た目)を重視したいとき以外は、スライス乾燥椎茸が便利ですよ。

▪焼きのり
フィッシュの代わりに海っぽさを出してくれます。

わかめ、昆布でも試しています。それぞれ特有の香りがある中、焼きのりがこのレシピに一番合いました。

▪塩
精製塩よりも、天然塩(このレシピでは、もちろん天然海塩)をおすすめします。

ちょっぴり余談:精製塩と天然塩。味比べの仕方。

精製塩は、その名のごとく精製されているため、成分の99.5%以上が塩化ナトリウム。ただただ塩辛いです。

それに対して、多くの天然塩は、ミネラル分が残っているため、塩辛さの中にもまろやかな甘み、苦み、旨味等を感じることができます。

…とはいえ、塩だけ舐めてみてもしょっぱ過ぎて、甘いだの苦いだの、なかなかわかりませんよね。

そこで、精製塩とミネラル分の多い天然塩を水(またはお湯)で溶かして1~2%の食塩水を作って、味見をしてみてください。もちろん両方とも同じ濃度にしてくださいね。

この方法で、味を比べれば、違いを感じることができると思います。

精製塩と天然塩、本当にそんなに味が違うのか? と気になる方はぜひお試しあれ。

▪濃口しょうゆ
風味アップのためにいれます。

仕上がりの色を濃くしたくない(本物のような琥珀色を目指したい)ので、あまり量は入れません。薄口しょうゆだと、色は良いのですが、風味が物足りません。…ということで、風味を優先して濃口を使います!

▪液体塩こうじ
旨味アップ、塩分濃度を上げるために入れます。しかしながら、量に比例してソースの濁りも増すので、最小限にとどめています。塩で塩分濃度を上げようとすると、ただただ、塩辛くなってしまいます。

普通の塩こうじでも作れますが、濾す作業に時間がかかってしまいます。

液体塩こうじ open_in_new はいろいろと使い勝手が良いので愛用しています。職場でも多用させていただいておりました。ハナマルキさんありがとう!

▪酢
米酢、穀物酢など普段お使いのお酢で。ほーんの少量使います。

材料のイメージ写真です。左上のガラスボウルは、液体塩こうじ。

ベジマイト
このレシピの影の主役であるベジマイト(上写真の四角い小皿)は、オーストラリアで生産されている発酵食品です。酵母エキスから作られていてビタミンB群を多く含んでいます。トーストに塗って食べるなど、こちらではとてもポピュラーな食品です。注:筆者は豪在住

ベジマイトを検索すると、必ず『まずい』という言葉が見受けられると思います。強烈な匂いと味なので、慣れない方、嫌いな方にとってはとても不味いものなのでしょう。そして、とても塩辛いです。

しかし、この強烈な匂いと味こそが、このレシピの要です。海苔の風味や、椎茸、塩こうじなどの旨味と相まって、本物のフィッシュソース特有の匂いと味に、近づけることができます。

みなさんのおうちのキッチンにないことは百も承知です。しかしながら、これに代わる代用品は見つけられません。

日本の発酵食品である味噌(白、赤、赤だし)やビーガンシュリンプペースト(大豆からできた市販の調味料)でも試しましたが、答えはノー。 Yes!ベジマイト。

調べたところによると、カルディ open_in_new や成城石井で販売しているようです。アマゾン、楽天等でも扱ってるお店がありましたが、値段がカルディ価格の2倍~4倍。驚きです。高過ぎ!!…念のため、その高額商品のリンクも下に貼りましたのでご検討くださいませ笑 (追記:お値段は、変動するようです。)

オーストラリアのスーパーで4ドル(220g)で売っている事実から、カルディさんのお値段は良心的(普通?!)だと思います。こちらで手に入る日本からの輸入食品には、日本価格の倍~それ以上の値段がついています。

この記事を読んで、レシピを試してみたいと思った方は、ぜひ手に入れてみてくださいね。

ビーガンオイスターソースレシピでは秘密の隠し味として、グリーンカレーペーストレシピではエビペーストの代用品として、ベジマイトはこのレシピ以外でも活用できます!

作り方とコツなど

まずは、下準備…

►乾燥椎茸と水(レシピの分量)を保存容器に入れ、一晩おきます。使うのは戻し汁のみなので、時間はかかりますがしっかり旨味を出します。スライスを使えば時短です。それでも2時間以上は置いてしっかり旨味を出したいですね。

水が多すぎると薄い戻し汁になってしまうので、水の分量に気を付けてくださいね。

それでは、作っていきましょう。

►しっかり戻った椎茸を手で握って、水分(戻し汁)を絞り出します。

そこからレシピに必要な量を使います。もし足りない場合は水を足してください。

►小鍋に、戻し汁、適当な大きさにちぎった海苔、塩を入れて火にかけます。普通の塩こうじを使う場合は、この時点で入れます。沸騰したら弱火にして5分、海苔から風味を引き出します。

その後、火を止めて、冷まします。冷ましている間にも、海苔の風味がソースに移っていきます。

►完全に冷めたら、濾し布等を使って、ソースを濾してください。

►残りの材料(液体塩こうじはこの時点で)を加え、ベジマイトをよく溶かします。

清潔な保存瓶に移して、完成。

すぐに使えますが、一晩置くと味にまとまりが出て美味しくなります。

塩分濃度

通常、フィッシュソース(ナンプラー/ヌクマム等)の食塩相当量は20-23%程度ですが、

このレシピのビーガンフィッシュソースの食塩相当量は、おおよそ12ー13%です。

塩を多く使っているので、そのまま味見すると、とても塩辛く感じると思いますが、本物に比べて塩分控えめになっています。

保存方法

熱湯消毒等を施した清潔な瓶に入れ、冷蔵庫で保存すれば1か月程は日持ちします。

使い方 いろいろ

タイカレー、ベトナム麺のスープ、炒め物やサラダドレッシングなど、

ナンプラー、ヌクマムの代用品として、何にでも幅広く使うことができます。

♦塩こうじ、ベジマイトの沈殿物が、瓶の底にたまります。軽く瓶を振ってからご使用ください。

♦前途しましたが、本物のフィッシュソースや、市販のビーガンフィッシュソースとは、食塩相当量が異なります。このビーガンソースをお使いの場合、味見をしながら量の調節をお願いします。

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それでは、レシピカードをどうぞ。

※乾燥椎茸の戻し時間(下準備)とソースを冷ます時間は、調理時間には含めておりません。

ビーガン フィッシュソース

ナンプラー、ヌクマムの代用品として、幅広く使えるプラントベースの調味料。
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調味料
タイ料理・ベトナム料理
調理時間 : 15
出来上がり量 :  300 ml

 材料

  • 乾燥椎茸 15 g
  • 350 ml
A.
  • 焼きのり (適当な大きさにちぎる) 全形 1枚
  • 30
B.
  • 濃口醤油 大さじ 1
  • 液体塩こうじ 大さじ 2
  • ベジマイト 小さじ ½
  • 小さじ ¼

 手順

  • 椎茸を分量の水で戻しておく。
  • 椎茸の戻し汁を絞る。使用するのは、300ml。
    足りない場合は、水(分量外)を足して、戻し汁を300mlにする。
  • 小鍋に、2の戻し汁とAを入れて火にかける。
    (普通の塩麹を使用する場合は、この時点で鍋にいれる)
    沸騰したら弱火にして5分、海苔から風味を引き出す。その後、火を止め、そのまま冷ましておく。
  • 完全に冷めたら、濾し布等を使って、ソースを濾す。
  • 濾したソースにBを加え、混ぜる。ベジマイトをよく溶かす。
  • 清潔な保存瓶/容器に移して、出来上がり!

  コツ・ポイント / その他の追加情報 

♦塩こうじ、ベジマイトの沈殿物が、瓶の底にたまります。使用前に軽く瓶を振ってください。
 
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