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「どんな豆でも美味しい味噌になる⁈」8種の豆で自家製味噌、作ってみた。

作ってみたシリーズ第2弾。(←いつシリーズ化したの?)

前作は「16種類の植物性ミルク」でしたが、今回は、豆8種類を使って、自家製味噌を作って食べ比べてみました。まぁ、なぜ8種かというと…、家にあった味噌にできそうな豆が8種だったからです(前回と同じ笑)。16の後に8だとインパクト低めですが、完成までに10か月の大型企画!

材料紹介、作り方(簡潔に)そしてリリィの主観による「各種味噌の香りと味のリポート」を、たくさんの写真とともにお届けします。果たして、大豆以外の味噌のお味はいかに?

本編へ行く前に、今回これをやろうと思った理由を述べさせてください。プラントベースやヴィーガンを実践していると、なんだかんだと大豆の摂取量が多くなりますよね。

「だから、あえて大豆じゃなくひよこ豆味噌 (chickpea miso) を使うんだよ。」と、あるときアメリカ人のプラントベースシェフに教えてもらったんです。<注:ひよこ豆味噌は、ここオーストラリアでは(都市近郊なら)比較的簡単に手に入ります。おそらくアメリカでもそうなのだと予想します>

その言葉に妙に納得した私は「え、だったら他の豆でも試してみたい。」と思ったのが、この企画の発端です。

昨年これらの味噌を仕込んだ時点で、まだ手作り味噌歴3年目の私ですが、過去2年5バッチ分で学んだことを生かして、今回は9バッチ(8種の豆)まとめてチャレンジしてみました!

「大豆味噌に代わる味噌が発見できるか!?」

では、はじまり、はじまり~。

豆8種リスト&ひとこと解説

1.大豆/黄大豆(soy beans)オーストラリア産・オーガニック

「味噌は大豆からできています。」ですよね笑
いわゆる一般的な黄色っぽい色の大豆(=黄大豆)です。

他の豆の味噌と食べ比べをしたいので、もちろんベーシックな大豆の味噌も仕込みました。

大豆のみ、

  1. 基本「豆1:麹1」
  2. 甘め「豆1:麹2」

を仕込んでみたのでこちらも食べ比べたいと思います。

2.ひよこ豆(chickpeas)オーストラリア産・オーガニック

冒頭でも述べましたが、『ひよこ豆味噌』はここではそう珍しいものではないです。近所のオーガニックショップなどに行けば手に入ります(スーパーに売ってるのは一般的な大豆の味噌)。

ググってみたらレシピやオンライン販売もそこそこ出てくるので、日本でも「知る人ぞ知る味噌」というところでしょうか?これを、読んでくださっている方は、特に食や料理に興味のある方だと思いますので、「作ったことあるよ」「食べたことあるよ」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

8種の豆
今回使用した8種のお豆たち。
3.黒大豆(black soy beans)中国産

黒い大豆も試してみます。まぁ言っても大豆ですからね。大外れはないでしょう…きっと。

単に「黒豆」と呼ぶのが一般的ではあると思いますが、
ここでは No.4 のブラックビーンズと呼ばれる、黒いんげん豆と混乱しないように、明確に黒大豆と表記します。

今回使った黒大豆はこの年の (2021) おせちの黒豆煮用に購入したもの残り。アジア系食品店を数軒回って一番大きい黒大豆を選んだんですよ。とにかく大粒のが欲しかったんです。この豆を選んだ理由は、それだけ。そしたら、なんと中が緑でした。外皮は黒くても、中は黄大豆と同じ色だと思っていたからびっくり!

吸水後の大豆。皮を剥いて半分に割ってみました。ね、緑でしょ。

調べてみたところ、大豆には中が黄色い品種(こちらが一般的)と、緑色の品種(クロロフィルを含んでいる)があることがわかりました。

ということで、使用しているのは「中が緑色の黒大豆」です。品種名は、わかりません。

4.黒いんげん豆/ブラックビーンズ(black beans/black turtle beans)カナダ産

ブラックビーンズ…直訳すれば「黒豆」ですが、こちらは黒いいんげん豆です。

大豆の黒と、いんげん豆の黒、おなじ黒でも全く色味が異なることが吸水させるとよくわかります。黒いんげん豆は、一晩水につけている間に色素が流れ出て水が紫色になります。そして、豆も茄子のような紫がかった黒になります。

インド料理や中南米料理に多く使われる豆です。私はブラックビーンズの入ったブリトーが好きで、たまに作って食べます。外でも食べます。

乾燥豆と吸水した豆。紫っぽいの伝わるかしら?
5.赤いんげん豆/キドニービーンズ(kidney beans)カナダ産

キドニービーンズやレッドキドニーと呼ばれている赤いんげん豆の一種です。日本でおなじみの「金時豆」も赤インゲン豆の一種ですが、キドニービーンズとは異なる品種です。

煮込みに使ったり、茹でて冷ましたものを野菜と一緒にサラダにして食べても美味しいお豆です。

ちなみに、キドニー(kidney)とは腎臓です。
形が似ているからだそうだけど、すごい命名だよな、腎臓豆って笑

腎臓…吸水後のほうは、っぽいかも?!w
6.小豆(adzuki beans)オーストラリア産・オーガニック

日本でも、お馴染み小豆。事前浸水をしなくても、手軽に調理できる豆。

日本もとより、東アジアで広く食されている豆ですが、英語圏では「アズキビーン(ズ)」として知られていますよ。

7.緑豆/ムング豆(mung beans)オーストラリア産・オーガニック

日本では、もやしの原材料として知られる緑豆。春雨の原材料でもありますね。

南アジアの豆の煮込み (ダール) や、東南アジアではスイーツにもなるなど、アジア全域でよく使われている豆という印象があります。

私は個人的に緑豆のあんこ(ちなみに、あんこは皮なし緑豆で作る)が大好きなのですよ。小豆のあんこより、白あんより好き。

小豆同様、事前浸水がなくとも手軽に調理できる豆です。

8.緑レンズ豆 ル・ピュイタイプ(french style green lentils)オーストラリア産

丸く平べったい形が特徴的なレンズ豆。西アジア原産で、紀元前から栽培されている歴史のとても古い植物です。光学機器の「レンズ」は、レンズ豆に似ていることからそう呼ばれるようになりました。

世界中いろいろな国で広く親しまれているレンズ豆ですが、他の豆と比べても栄養価が高いことからベジタリアン、ヴィーガンの人々からも人気のある食材です。比較的短時間で調理できるのも嬉しいところ。

レンズ豆は、皮付きの茶・緑・黒 、皮なしの赤と種類があります。

緑は「茶がかった薄緑」のものと「緑にグレーのまだら模様がある」ものがあります。後者は、フランス、オーベルニュ地方のル・ピュイ産(Le Puy green lentil)が有名で最高品質のレンズ豆と言われます。

<左>緑レンズ豆 <右>発芽させたル・ピュイタイプ

今回の味噌作りに使用したのは『ル・ピュイタイプの緑レンズ豆』です。わざわさ「タイプ」と言っている理由は、この豆がル・ピュイ産ではないからです。

※レンズ豆味噌には、サラダ用に発芽させていたもの(上写真・右)があったため、これを使っちゃいました。発芽のおかげでさらに栄養の高い味噌になりそうです。

今回の「自家製味噌」のレシピ

【基本の割合】乾燥豆:乾燥米麹=1:1
       塩=豆+麹の重量の20%

味噌の塩分:各種乾燥豆のゆであがり重量は約2.3~2.6倍になります。そこから計算すると、完成した味噌の塩分は11~12%になるはずです。

材料

  • 各種豆 200g (*300g)
  • 米麹  200g (*300g)
  • 塩    80g (*120g)

どんな仕上がりになるか、わからないので少量(出来上がり量:約700g)ずつ仕込むことにしました。

*大豆とひよこ豆は、少々多め(出来上がり量:1㎏強)に。

豆各種(計量していません。)
使用した有機米こうじ(日本産)
オーストラリア産・天然海塩/混ぜ込む用とカビ対策用。
甘めの味噌(大豆のみ)
  • 大豆  200g
  • 米麹  400g
  • 塩   100g ※出来上がりの塩分が11~12%になるばずです。

「大豆の量が多くなるとコクのある味噌、麹の量が多くなると甘くまろやかになる」ということなので、麹の量を倍にしたバージョン【乾燥豆:乾燥米麹=1:2】も仕込んでみました。食べ比べが楽しみです。

作り方 – 全種共通

写真付きの詳しい作り方は、別記事にて更新予定です。
本記事では簡潔に記します。
下準備

豆を一晩水に浸けて、十分に水を吸わせる。

大豆、黒大豆は長めに丸1日近く浸けました。

小豆・緑豆・レンズ豆は事前に吸水させなくとも比較的短時間で火の通る豆ですが、茹で時間短縮のため、そして何よりできるだけ豆に均一に火を通すため今回は、すべての豆を浸水させています。

「乾燥豆」と「十分に給水させた豆」を見比べる。

※レンズ豆は実際には、発芽させたものを使用。

作り方
  1. 吸水させた豆を、指で簡単に潰せる柔らかさになるまで茹でる。
  2. 茹で上がった豆をフードプロセッサーで滑らかなペースト状にして、冷ます。
  3. 米麹全量と塩75gをよく混ぜ合わせておく。塩5gは別途とっておく。
  4. 冷めた豆ペーストと予め混ぜておいた麹と塩を、よーく混ぜ合わせる。
  5. 殺菌消毒した清潔な容器に、空気を入れないように味噌を詰めていく。表面を平らに均す。
  6. 味噌の表面とほぼぴったり同じ大きさのプラスチックフィルムを用意する。(食品用保存袋を切り出しました。)
  7. 味噌を詰める際に容器内側上部についてしまった味噌を取って、その後食品用殺菌液を含ませたキッチンペーパーできれいに拭く。
  8. 容器の際にぐるりと一周、取り分けておいた塩を置く。
  9. 塩の上からプラスチックフィルムをのせて、容器に蓋をする。

※大豆2種とひよこ豆は各、約350gの重しをしています。それ以外は重石なし。

工程6はオリジナルだと思います。過去2年の経験を踏まえながら、カビ対策の試行錯誤中です。

写真で見る、ビフォー&アフター。

まずは、全9バッチの味噌をご覧ください。

味噌を仕込んだ日と10か月後です!

同じ位置で撮りました。明るさの違いはご愛嬌。

出来上がった大豆2種とひよこ豆の味噌は、容器に近い部分の色が濃く内側は淡い色だったので、全体をしっかり混ぜると下写真のような色になりました。

それぞれ濃淡はあれど見慣れた味噌の色ですね。

No.1~2 「大豆味噌2種」と「ひよこ豆味噌」全体をしっかり混ぜ込みました。

↓↓写真は、No.3~8 のビフォー&アフター。両写真ともに、
<上> 黒大豆・黒いんげん豆
<中> 小豆・赤いんげん豆
<下> 緑レンズ豆・緑豆
の順で並べてあります。

 <左>ビフォー(2021年10月) <右>アフター(2022年8月)

こちらの6種は、容器付近部分も中心部も大きな色の差はありませんでした。

仕込み時にカビ対策で塩を置いているので、味噌上部(特に容器の際)の塩分濃度が高くなっているはずです。塩分濃度を均一にするために、試食前に全体をしっかりかき混ぜました
写真で確認できる米麹の粒ですが、混ぜる作業によってぼほ崩れました。

アフター写真で、少しえぐれている部分は、カビをとった部分です。
今回出来上がった味噌9バッチともにカビ処理のために捨てなくてはならない部分(味噌)がぼぼなかったため、すべて予定通りの出来上がり量となりました。良かった!

テイスティング。みそ別、結果と考察。

味噌仕込み:2021年10月14日 もしくは15日
テイスティング:2022年8月13日(仕込みより10か月)

各味噌ともに、まず香りを確認してから、そのまま試食。

そのあと、味噌を熱湯(浄水)で溶いて、みそ汁のようにしたものを試食(試飲?)。
量も少なく、真冬の気温も手伝ってすぐに冷めてしまったので、テイスティングの際は常温以下でした。

各味噌5gを25gの浄水で溶いたもの。

No.1 から順に試しました。何度も試さずに、最初に感じたことのみを記録しています。逆戻りして比べるなど、何度も口にすると色々と分からなくなって混乱してしまうことが、容易に予想できるため。

以下、素人リリィによる主観的なリポートです。何かと突っ込みどころ満載かと思いますが、ご容赦を~。

1.大豆味噌

基本レシピ・普通タイプ

香り:思ったほど強くないが、親しみのある味噌の香り。(私と両親は関東生まれ関東育ちですが、母方の祖父母は東北出身です。味噌には地方色が色濃く出ると思うので、念のため。)

味:しょっぱい。キレがあり、甘みが少ない。塩味を強く感じる。

水で溶いたものも、塩辛さが際立っている。旨味が少ない。「やっぱり出汁が入ってないから物足りないよな」というのが正直な感想。

米麹2倍レシピ・甘口タイプ

色:甘口のほうが淡い色になるのだとばかり思っていたから驚いた。甘口タイプのほう明らかに濃い色に仕上がった。

質感:普通タイプとは異なり、粘度がある。硬い柔らかいということではなく、普通タイプと比べるとこちらのほうが「ねっとり」している。

香り:香ばしいキャラメル。芳醇なたまり醤油。普通タイプにはない、甘い香りがある。

味:チョコレートでも食べているかのような、カカオの風味。甘くまろやか。尖った塩味は全く感じない。

水で溶いたものは、野菜からの甘味旨味が出たみそ汁を彷彿とさせる味。だしが入っていなくとも、普通タイプで味わったような物足りなさは感じなかった。

<左>乾燥大豆 <中央>普通味噌 <右>甘め味噌

この2タイプ、こんなにも違うものかと正直感動。<注:普通タイプを作るのはこれで3回目、甘口タイプは初めて作ったのです>

普通タイプは、まだ味が尖っている。正直もう少し熟成させるべき。

2.ひよこ豆味噌

色:オレンジみがかった茶色。日本にいたときに、スーパー等で買って普段使いしていた(大豆の)合わせ味噌はこんな色だったと思う。見た目だけなら、大豆の味噌と区別はつかない。

香り:豆をゆでているときに感じる、特徴的なひよこ豆の香りが残っている。(大豆の味噌からは、茹でた大豆の香りは感じられないのに。)ほのかに甘い香り。

味:ひよこ豆特有の風味があるものの、大豆普通タイプに比べて甘く尖ったしょっぱさがないので口当たりが良い。甘味、塩味、旨味共に大豆普通と甘口の中間くらい。

水で溶いたものも、もちろんひよこ豆特有の風味がある。大豆普通と比べると、甘くあっさりしている。多少の旨味もある。「みそ汁です」と言われて出されたとしても、強い違和感は感じないだろう。

ひよこ豆味噌

慣れもあると思うが、違和感なく受け入れられる味噌。<注:ひよこ豆味噌作りも3回目>

とはいえ、特有の風味があるので、やはり好き嫌いは分かれるのかもしれない。

筆者リリィは、プラントベースで作るホワイトソース、チーズ、その他のお料理の隠し味などに好んで使っています。

3.黒大豆味噌

色:黄大豆の味噌とは異なる、赤みの少ない焦げ茶色。

香り:海苔の佃煮を彷彿をさせる甘い香り。きのこ。かすかに青臭さを感じる。

味:コク、旨味と共に、なんとも形容しがたい独特な風味がある。大豆普通タイプと同じく、塩味を強く感じる。

水で溶いたものは、きのこ系の風味を感じ旨味がある為、出汁がなくとも美味しい。

(中が緑の)黒大豆味噌

さすが大豆である。違和感なく美味しく頂ける。普通みそより、好きかも。

みそ汁にすると、皮の黒い粒が気になる。見た目の問題。

気になるほどではないが、微かにある青臭さは大豆が緑だからか?クロロフィル(葉緑素)って、匂いあるのかな?想像するに青臭そうだよなぁ…。

4.黒いんげん豆味噌

色:茶色というよりは、黄みがかったグレー。

香り:キャラメル。きのこ。かすかにトロピカルフルーツ。

味:塩味を強く感じる。その中にバナナのような甘味を感じる。豆独特の風味が弱く、クセがない。

水で溶くとバナナのような甘味が開き、同時にほのかな酸味も出てくる。最後にかすかに豆の味を感じるが非常に弱い。ひよこ豆に比べても、豆特有の味は薄く、どこから来たのかわからないその他の雑味が際立って味が迷走中といった印象。美味しいとは思えない。

黒いんげん豆味噌

どうしよう、この味噌の使い道が思いつく気がしない。とりあえずもう少し、熟成させてみようかな…。

5.赤いんげん豆味噌

色:こちらは茶色というより、黄みグレーがかった赤色。

香り:カカオ。甘納豆。

味:豆特有の味が前面に出ている。後味に、かすかにベジマイトにも似た複雑味を感じる。

水で溶いても、前面に出る豆の味。この豆を食べたことがある人なら、瞬時に原材料がわかるだろう。甘味と旨味があり出汁なしでいける味。不思議だ。

赤いんげん豆味噌

黒いんげん豆味噌で面食らった後だったので、「この先まだ半分残っているのにどうなるのか」とちょっと気分が滅入ってたところだったので、良い意味で驚いた。

すごく美味しいわけではないのだけれど、不味くはない。おそらく、いんげん豆の煮豆や甘納豆が好きな方なら受け入れられる味なのではないかと。

さて、何に使おうか?

6.小豆味噌

色:グレーがかった赤色。赤いんげん豆味噌とよく似た色合い。

香り:最初に感じた香りが、ぬか漬け。と、そのあと小豆を茹でているときのあの香り。

味:逃げも隠れもしない小豆の味。ぬか漬けのような酸味が極微かにある。

水で溶いても、小豆味そのまんま。甘味、コクあり。甘さ控えめの餡子を薄めて、塩味と旨味加えた感じ。

小豆味噌

乳酸菌か何か、酸味の元になるものが育ってしまったか?大豆の味噌でも、こういった酸味が出ることがあるので大きな問題ではないだろう。気になるほどではないし。

味醂、砂糖と混ぜて、しっかり炊き込んで甘味噌だれでも作ったら美味しいかもしれないな。お団子とかに合うかもしれない??

赤いんげん味噌とこの小豆味噌は、もうちょっと熟成させたらどうなるのかちょっと気になるところ。

7.緑豆味噌

香り:香りの第一印象が「うわっ、味噌っぽい」。じっくり嗅ぐと、少々青臭い。

味:豆特有の風味にプラスして、少々の青臭さがある。

熱湯を使用したためか、水で溶いたものには青臭さがない。緑豆の風味はあるものの、甘味旨味があり尖った塩味はない。普通に、美味しい。

緑豆味噌

かすかな青臭さ若干気になるが、全然「あり」だ。もし、加熱によって消えるのだとしたら黄大豆に代わる味噌として、この緑豆味噌はいけるかも知れない。

味噌汁を作っても、ひよこ豆味噌よりも違和感がないだろう。酢味噌にしても美味しいかも?

使い道が広そう。未来がありそう笑。

8.緑レンズ豆味噌

香り:大豆味噌のような香りの中に…バニラ、キャラメル。胡椒、ピクルス。イチゴのようなベリー系。柑橘系。緑レンズ豆特有(茶や黒にはない)のスパイシーな香りがさらに複雑になった感じ。

味:そのまま食べて一番おいしい。香りで記した複雑さは食べても健在。コク、旨味、甘味、塩味、かすかな酸味もある。バランスよし。まるで、調味味噌のよう。

水に溶くとどうしても味噌汁が頭をよぎるので違和感がぬぐえない。慣れ親しんだ味噌汁の味とは程遠い。がしかし、先入観がなげれば、別のスープとして美味しくいただける。暖かい状態で試したかった。

レンズ豆味噌

カンドーとオドロキ。衝撃のおいしさ。まさか最後の最後が、この味噌で私はものすごくハッピー。

レンズ豆が、麹と塩とこんなに相性がいいなんて!他の豆の味噌とは全く違う世界線。

和食向きではないが、エスニックな料理(アジアン、中南米、中東とか)にアイディア次第でいろいろ使えそうな予感!

リリィの独断で選ぶ!勝手に「味噌ランキング」

  1. 緑レンズ豆味噌《大豆味噌の代わりとはならないが、とにかく美味しかった》
  2. 緑豆味噌《普通に美味しく、大豆味噌の代わりとして代用可能かも⁈な味噌》
  3. 黒大豆味噌《旨味もコクもあって、文句なしに美味しい。大豆ですからw》
  4. 大豆味噌ー甘口《旨味で断トツ一番。プラントベース料理にはありがたい存在。麹のパワーを感じる!》
  5. 大豆味噌ー普通《やっとランクイン。いや、どうも普通過ぎて笑。》
  6. ひよこ豆味噌《これも、慣れてて普通になってるからインパクトなくて。6位でも美味しいって優秀だよ!》
  7. 赤いんげん味噌《ある意味美味しんだけど…まだ、使い道がわからないんだよ。》
  8. 小豆味噌《いやぁ、まずくは無いけど取り立てて美味しくもなく…でも頑張ったら美味しく変身させられる気もするんだよなぁ…》
  9. 黒いんげん豆味噌《ノーコメントでもいいですか…汗》

6位と7位の間、8位と9位の間には、大きな差があるとお伝えしておきます。その他は、どれもこれもいい勝負だったよ。

『作ってみた!!』第1弾はこちら
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まとめ

テイスティングの途中で一度落胆はあったものの(黒インゲンよ…)、全体的に見て満足の結果。いろいろな驚きや発見があって、やってみてよかったと思います。

改めて、麹の素晴らしさを感じた日でもありました。

ランキングですでにまとめちゃってますが、テイスティングから数日が過ぎて、改めて思ったことを少しだけ。

ランキングでもぞんざいに扱かってしまった「黒いんげん」ですが、もし浸水せずに乾燥豆から茹でたらもっと豆の味がはっきり出て、結果が変わったかもしれないと思ったので一応皆様にも伝えておきます。←黒いんげん豆は(他の豆もそうなんだろうけども)乾燥から茹でたほうが味が濃くはっきりするのを知っているため、そう思ったのです。いや、もう一回やろうとは、思わないのですが…。

そして、とにかく一押しの緑レンズ豆味噌。シンプルに白ご飯と一緒に食べても美味しいだろうなと思いました。ご飯何杯もいけちゃう的な。そして、なぜがテキーラとか合いそうな気がしてならないです。

今回レンズ豆は、ル・ピュイタイプのしかも発芽したのを使ったわけですが「他のレンズ豆で」とか「発芽なしだとどうなったのか」とか気になっちゃってるんですよ。実験魂に火がね、もうついちゃっててー。来年また、この記事の続きを書いてる私が見えています笑

これから、変わり種味噌を使って何か作って美味しかったら、随時追記していこうと思います。


皆様、いかがでしたか?
何か気になる味噌はありましたか?

ここまでいろいろ書きましたが「大豆普通味噌」と「ひよこ豆味噌」以外は初めて作ったのでもう一回作ったらまたちょっと違くなるかもしれません。使う豆の状態や産地、麹、塩によっても風味は変わってくるでしょう。でも。こういった変化も楽しめるのが、自家製のいいところ。

少量で仕込む味噌は、非常に簡単にできます。作ったらあとは、ほぼほったらかしで熟成を待つのみ。(途中1回か2回カビチェックしますけどね)。数種作って、自分の好みを見つけるのも楽しいかと思います。

良かったら、あなたの自家製味噌体験談もコメント欄にて教えてください。

その他、今回の記事についての感想・質問等があればそちらもお気軽に~♪

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
xoxo Lily