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自家製!グリーンカレーペースト

自家製。ビーガングリーンカレーペースト

タイカレーが食べたい!!

グリーン、レッド、マッサマン、パネーン。私はこれらのタイカレーが大好き!

でも、たいていの市販のカレーペーストには動物性食材(エビのペースト)が含まれているんですよね。残念ながら…。

ないなら、自分で作りましょ。ということで、今回はビーガンでグリーンカレーペーストを作ります。

エビのペーストが入っていないといえど、本格タイ味!

そして、自家製なので辛さ調節も自由自在!

今はインターネットを使っていろいろな食材を手に入れることができるので、おうちでも簡単に作れます。タイ食材について、また代用食材についても、記事本文で詳しく説明しています。

♦このレシピでは、フードプロセッサー(またはミキサー)を使用します。

では、まいりましょう!

材料は?

自家製ビーガングリーンカレーペーストの材料
材料のイメージ写真です。計量はしていません。

青唐辛子(辛い緑色の唐辛子)と辛くない緑色のトウガラシ
タイの辛いグリーンカレー。この色はトウガラシ色!!

ある程度の緑色を出そうと思ったら、それなりの量の青唐辛子を入れなくてなりません。しかし、辛い唐辛子を全量使うと、私は辛くて食べられません!(おそらく多くの日本人は私と同じでしょう笑)

ということで、半量は緑パプリカ、ピーマン、シシトウなどの辛くないナス科トウガラシ属の緑のお野菜に置き換えてしまいましょう。

注)使う唐辛子の種類、産地、生か冷凍かなどで辛さは大きく異なります。人それぞれ辛さへの耐性も違います。半量というのは私の辛さの好みですので、皆さんのお好きなバランスで作ってくださいね。下の【ちょっぴり余談】もお役に立てるかもしれません。

唐辛子を縦に切ってワタ、種を取り除いて辛さを抑える方法もありますが、手袋をしなければいけないのはもちろんのこと、目や鼻への刺激が凄まじいので、これを避けるべく、辛い唐辛子は丸ごと使います。

ちなみに、種が辛いと思われがちですが、辛いのは内側の種がついているワタの部分(胎座と隔壁)です。※鷹の爪などは乾燥の過程で、辛みが広がるため、種にも果肉にも辛みがあります。

ちょっぴり余談:ナス科トウガラシ属の緑のお野菜

緑の辛い唐辛子3種と緑パプリカ。
こちらで手に入る、緑のトウガラシ。※筆者は豪在住

日本で手に入るものと全く同じではないと思いますが、特徴等書いておきますので、緑のトウガラシ選びの参考になれば!

左下:バードアイチリ(bird’s eye chilli)と呼ばれるトウガラシです。バードアイは鳥の目という意味。タイのプリッキーヌに近いものだと認識して使っています。このトウガラシは庭で育てたものです。種、苗ともに簡単に手に入ります。

写真の一番小さいもので2㎝ちょっとの大きさ。小さいまま赤くなるのもあるし、4‐5㎝まで大きくなるのもあります。とっても辛いです。辛い!辛い、とても!!【スコビル値:50,000–100,000】

自家栽培のせいか黄緑っぽい色なので、グリーンカレーには使っていません。刻んでフィッシュソースに入れたりして使っています。

プリッキーヌをグリーンカレーに使われる方は、辛さ調節に気を払ってくださいね。あまりに辛すぎると、味わうどころではなくなってしまうので笑

右下:アジア食品店、マーケットなどに行くと売っているトウガラシ。グリーンチリ(green chilli)というざっくりとした名前で売られています。タイでグリーンカレーにも使われるプリックチーファーに近いものだと思っています。

小ぶりだったり、大ぶりだったり(6、7~10㎝くらい)表面が凸凹しているのが特徴です。果肉は非常に薄い。とても辛くて刺激的!ですが、バードアイほどでは、ありません。【スコビル値:不明/はっきりとした品種がわからない為】

私はこれを、カレーペーストに使っています。

左上:グリーンカイエンチリ(green cayenne chilli)。スーパーで大体いつでも売っています。アジア食品店、マーケットなどに行くと、ロンググリーンチリ(long green chilli)と称していることもあります。

長さは15㎝くらい。表面がつるつるしていて、濃い緑色。果肉も厚い。マイルドな辛さ。刺激が少ないので、種やワタも取り除きやすい。辛すぎないので丸ごと使ってもよし。グリーンカレーにもGOOD!【スコビル値:30,000 – 50,000】

右上:緑パプリカです。写真のものはかなり小ぶりですが、ピーマンより1,2まわりほど大きいです。ピーマンに比べて、とても大きく、肉厚。甘みがあり、苦みが少ないので、生で食べられることも多々。【スコビル値:0】

今回は、日本のピーマンの代用ということで、こちらの緑パプリカを辛味調節のために使いました。

緑を鮮やかにするために、タイバジルやコリアンダーの葉を使うレシピを多々見かけますが、タイ人に言わせるとそれは邪道とのこと。グリーンカレーの緑は唐辛子の緑!

 
リリィ
個人的には、美味しければアレンジも全然ありと思う派。
けど、同時にこだわりさんの気持ちもと良くわかるわー笑
 

レモングラス
 東南アジア料理にたびたび使われる、その名の通りレモンのようなフレッシュな香りのするハーブ。もちろん、タイカレーペーストにも欠かせません。料理以外にも、ハーブティーとして飲まれたり、アロマオイルの利用でもよく知られていると思います。

カレーペーストには、生のレモングラスの根元に近い茎の部分を使っていきます。冷凍でもOK!

生のレモングラス

レモングラスの大きさにもよりますが、根元から10-20㎝くらいの白っぽくて柔らかい部分を使います。柔らかい部分とはいえ、レモングラスは基本的に繊維っぽいので包丁で刻むとザクザクという手応えがします。外側が包丁で切れないほど固く繊維ばっていたらその部分は取り除きましょう。

ガランガル
タイ料理でよく使われるスパイスです。こちらもカレーペーストには欠かせません。タイ生姜と呼ばれることもあるようですね。外見(形)はショウガやウコンに似ています。どれもショウガ科の植物です。

下の写真は、赤茶っぽい色をしていますが、時にはピンクっぽいものも見かけます。タイ食品店で売っている冷凍ガランガルはもう少し薄茶(よく見る生姜のような)色をしています。

こちらのスーパーやアジア食品店で購入できる生のガランガル。

見た目はショウガに近いですが、香りは異なります。柑橘系というかフルーティー(甘くはない)というか、なんとも表現が難しいですがショウガとは全く違う特徴的な強い香りがします。少しかじってみると、ピリッとした刺激的な辛味もあります。

ショウガに比べると、とても硬く、皮むきやスライスがちょっと大変です。

タイ食品店に行くと、生や冷凍以外にも、下の写真のような瓶に入ったガランガルにも出会えます。生/冷凍どちらも売り切れてないときに店員さんが代替えとしてお勧めしてくれて購入したものです。

タイ産・瓶入りガランガル

薄い塩水に漬けてあり、柔らかくなっています。繊維ばってはいるものの、とても切りやすいです。新ショウガのような柔らかさ。香りは少し弱くなっていますが、辛みはしっかりあります。原材料名を見ると塩以外にもpH調整剤や保存料等も入っています。いざというときにはありがたい加工品。でもやっぱり普段は生を使いたいです。

日本では、エスニック食材店やネットで、ガランガルが購入可能のようです。

どうしても、手に入らないのであればショウガでの代用もありかと思います。しかし、本格タイ味にはガランガル!ぜひ、ガランガルを探してみてください。

こぶみかん
東南アジアでよく使われる柑橘類です。 果実は緑色で、ライムより少し小ぶり。ごつごつ凸凹した皮が特徴的です。果実よりも「バイマックルー」と呼ばれる、こぶみかんの葉のほうがピンと来る人が多いかもしれません。

カレーペーストには、こぶみかんの果実から皮のみを剝いて使います。

こぶみかんの皮の代用品

残念なことに、日本で果実を手に入れるのは少し難しそうです。ネットで購入可能ですが、一度に結構な量を購入しなくてはならなかったり、お値段もそこそこするようです。

そこで、手に入れやすい
ライムの皮バイマックルー(こぶみかんの葉・生)
を代用品としておすすめします。

同じ緑の柑橘系であるライムの皮に、バイマックルーを少し足すことでこぶみかんの香りをプラス。これらの代用品でも美味しいカレーペーストは作れます!!

上:こぶみかん / 下:代用のライムとバイマックルー

コリアンダー(パクチー)の根
 パクチーはタイ語。コリアンダー(coriander)は英語。呼び方が違えど同じものです。好き嫌いがはっきり別れるクセのある食材ですね。もちろん、私は大好きです!

この食材は、葉、茎、根を余すことなく食せます。各部分、味や香り、食感など異なるので、適材適所で色んな料理に使われます。

カレーペーストには根っこの部分(↓写真の右上)を使っていきます。

余すことなく使えるコリアンダー

コリアンダーを買うときはできるだけ根のついたものを選んでください!もし、その時は使わなくても、捨てずに細かくみじん切りにして冷凍、ためておきましょう。

根がついたコリアンダーが手に入らない場合:茎の部分(↑写真右下)を代用。葉の部分は使いません。

エシャロット(材料のイメージ写真、こぶみかんの右隣がエシャロット)
玉ねぎの仲間です。東南アジアではもちろんのこと、中東やヨーロッパでもよく使われる食材です。日本語名の語源は、フランス語(échalote)。英語では、シャロット(shallot)と呼ばれます。

見た目は、小さな紫玉ねぎ。玉ねぎのように一つでひとかたまりではなく、基本的にふたつに分球しています。(分球していないもの、3つに分かれているのもあります。)

玉ねぎにくらべると、マイルドで繊細。玉ねぎににんにくを少し足したような味と形容されます。しかしながら、そのままかじれば十分刺激的な辛さがあります。

玉ねぎ(外皮の茶色い普通の玉ねぎ)で代用可。

にんにく
 日本でも、おなじみ!特に説明のいらない食材ですね。生のニンニクをたっぷり使っていきます。

味噌(またはベジマイト)
 エビペーストの代わりに、コク、旨味を出すために加えます。ビーガンフィッシュソースビーガンオイスターソースのレシピを見てくださった方には、お馴染みのベジマイト。お持ちなら、ベジマイトをおすすめします!

※グルテンフリーにしたい方は、グルテンフリーの味噌を使ってください。

エビペーストの代用として、ビーガンエビペーストやタイの大豆ペーストも試していますが、味噌やベジマイトで十分!というより、そのほうがよい!!

このビーガンエビペースト(写真左)はやたら強烈な匂いがあるので、量は何度となく調節したのです残念な結果に…。タイの大豆ペースト(写真右)はしょっぱい赤みそのような味でわざわざ買う必要はなかったかなと思いました。


普段お使いのお塩で。

コリアンダーシード/クミンシード/白胡椒
 乾燥スパイスも使います。これらはスーパーのスパイスコーナーで手に入ると思います。

材料のイメージ写真の右側、3つの正方形の小皿。上から、コリアンダーシード、クミンシード、白胡椒です。

写真のようなホールスパイス(挽いていない丸ごとの状態)でなくて、粉末のものでも構いません。

胡椒は、白。黒コショウとは、香り味わいが全く異なります。間違えないでね。


楽天のタイ食材店で素敵なセット見つけました。<生レモングラス、生ガランガル、生こぶみかんの葉>このセットとライムがあれば、本格タイに近づけそうです!このお店ではエシャロット、冷凍ではありますが青唐辛子も購入できるようですよ。

作り方とコツなど

まずは、下準備…

►ホールスパイスを粉砕して粉末にします。すでに、粉末状のスパイスを使う場合、この工程は必要ありません。

この量なら、10秒ほどで完成!

では、作っていきましょう。

►野菜類を刻みます。

レモングラス、コリアンダーの根は小口切り。ガランガルは皮をむいて、繊維を断ち切る方向にスライスします。これらはすべて、繊維ばっていたり、特にガランガルは固いのでなるべく薄く切ってフードプロセッサーへの負担を少なくします。

こぶみかん(またはライム)は、緑の皮だけを包丁で剥きます。多少内側の白いところ(ワタの部分)がついても大丈夫。ー写真中央手前の緑ー

※こぶみかんをライムで代用する場合は、バイマックルーもできるだけ細かくみじん切りにしましょう。

その他の食材は、適度な大きさに切ってください。

青唐辛子はヘタだけ取り除いて刻みます。

一番最後に扱って、刻み終わり次第、すぐに包丁とまな板、ご自身の手を洗うことをお勧めします。唐辛子を切った手で、目や唇を触ると大変なことになるので気を付けて!肌が敏感な方は手袋をしたほうがより安全です。

►粉末にしたスパイス、刻んだ食材、味噌(またはベジマイト)、塩をフードプロセッサーに入れて、回します。

すべての食材を投入。

►途中何度か止めて、容器内側の壁についた欠片を下落として、全体的に均一なペーストになれば完成です。

完全に滑らかなペーストでなくてOK。下の写真を参考にしてください。

グリーンカレーペースト完成!

※フードプロセッサーでなくミキサーを使う場合、機種によってはレシピ食材だけではうまく回せないかもしれません。その場合、分量外の油(クセのないもの)を少し足してください。水は入れないで下さい。グリーンカレーを作るときに、一度ペーストを炒めるので油はねの原因になります。

本格!タイグリーンカレーペースト。100%プラントベース。

保存の方法

冷蔵庫で5日間ほど保存可能です。すぐに使わない分は、冷凍保存

空気をなるべく入れないように保存袋にいれて冷凍しています。

使い方、いろいろ

当たり前ですが、グリーンカレー。ご飯だけでなく、麺にもよく合います。

キレイな緑色のオイルが浮かんだ、さらりとしたグリーンカレー。

その他にも、

炒め物の味付けや、スープのアクセントにも。チャーハンがおすすめ!

マヨネーズに少量入れて、グリーンカレーマヨに。

ペーストとココナッツクリームを1:1の割合で混ぜて、ピザのソースに。ホワイトピザならぬ、グリーンピザ(笑)←これが、案外いけるんです。

 
リリィ
あなたのアイディアで色々な料理に使ってみてくださいね。

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それでは、レシピカードをどうぞ。

レシピ分量で、グリーンカレーペースト約300g。
ココナッツミルク1缶を使ったグリーンカレー3~4人前分が、2~3回作れます。

自家製ビーガン グリーンカレーペースト

自家製!グリーンカレーペースト

エビペーストを使わない、ビーガンカレーペースト。
自家製で美味しく、本格タイの味を!!
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調味料
タイ料理
調理時間 : 20
出来上がり量 :  300 g

 材料

乾燥スパイス
  • コリアンダーシード (約3g) 小さじ 1½
  • クミンシード (約3g) 小さじ
  • 白胡椒 (約4g) 小さじ
その他の食材
  • 青唐辛子とピーマンなど (下記コツ・ポイント参照) 120 g
  • レモングラス (根元に近い茎の部分) 30 g
  • ガランガル 20 g
  • こぶみかんの皮 (代用は下記コツ・ポイント参照) 個分
  • コリアンダーの根 (茎で代用の場合は15g程使用) 8~10 gくらい
  • エシャロット (玉ねぎで代用可) 50 g
  • にんにく 50 g
  • 味噌またはベジマイト (ベジマイトは半量) 大さじ
  • 小さじ

 手順

乾燥スパイスの準備
  • ホールスパイスをミルで粉砕する。
    すでに、粉末状のスパイスを使う場合、この工程は必要なありません。
作り方
  • 野菜類を刻む。
    ・レモングラス、コリアンダーの根は小口切り。ガランガルは皮をむいて、繊維を断ち切る方向に、薄くスライス。
    ・こぶみかん(またはライム)は、緑の皮だけを包丁で剥きます。
    ・その他の食材は、適度な大きさに切る。
  • すべての食材をフードプロセッサーに入れて回す。
    途中何度か止めて、容器内側の壁についた欠片を下落とす。
  • 全体的に均一なペーストになれば完成!
    ※完成の頃合いは記事本文中の写真を参照。

  コツ・ポイント / その他の追加情報 

►青唐辛子にピーマンまたは緑パプリカを足すことで、辛さの調節をしています。使う青唐辛子の種類、産地、生か冷凍かなどで辛さは大きく異なります。詳細は本文参照ください。
 
<こぶみかんの皮の代用>
 ・ライムの皮1個分
 ・こぶみかんの葉(バイマックルー)小ぶりの葉1枚分 
 葉は包丁でみじん切りにしてからフードプロセッサーに入れてください。
 
ミキサーを使う場合:機種によっては、レシピ食材だけではうまく回せないかもしれません。その場合、分量外の油(クセのないもの)を少し足してください。水は入れないで下さい。
このレシピを作ったら…

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xoxo Lily