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自家製ペーストで、ビーガングリーンカレー。

前回ご紹介した自家製のグリーンカレーペーストを使って、ビーガングリーンカレーを作ります。

お好きな具材でプラントベースな、おうちタイ料理。

日本のカレーのように煮込まないので、野菜等の具材に火が通れば出来上がり。材料さえ用意してしまえば、20分程で完成。ビーガンフィッシュソース(ビーガンナンプラー)があれば、さらに美味しくできますよ。

キレイな緑色のオイルが浮かんだ、さらりとしたグリーンカレー。

今回は、カレーペーストをココナッツミルクでしっかり炒める作り方をご紹介します。タイ式!

では、さっそくまいります。

材料は?

▪グリーンカレーペースト
自家製のビーガングリーンカレーペーストを使います。そして、なんといってもフレッシュで美味しい。

もちろん市販のペーストを使ってもOK!

ココナッツミルクまたはココナッツクリーム
缶のココナッツミルクを使います。下の写真のように缶上部に浮いているココナッツの固形分を使って、カレーペーストを炒めます。余計な油を足さないので、その分、健康的。カロリーも抑えられます!

蓋の裏についた固形分も使いますよー。

この方法で、作るためには安定剤や乳化剤の入っていないココナッツミルクを選ぶ必要があります。

ココナッツ缶選びは下の【ちょっぴり、余談】が参考になるかと思います。ちょっぴりと言いつつ、そこそこ長めです。

私はココナッツミルクに含まれる油分を使ってカレーペースト炒める方法を用いていますが、面倒な方は食用油を使っても問題ありません。炒め油はココナッツオイルがベスト。なければ、クセのない油なら何でもOK。間違ってもオリーブオイルは使わないでくださいね。せっかくのタイ味が台無しになってしまいます。

  

 
リリィ
ココナッツ缶についてあれこれ書いたよ。
気になる方は、開いて読んでね。
【ちょっぴり、余談】 ココナッツミルク/クリーム & BPAフリーについて

ココナッツミルクとクリームは基本的に、ココナッツ(coconut extract)と水からできています。

両者の違いは水分量

ココナッツミルク:クリームより水分量が多い。
ココナッツクリーム:ミルクより水分量が少ない。その分ココナッツ成分が多く含まれるため脂質も高く、濃厚。

とはいえ、例えばA社製のココナッツミルクとB社製のココナッツクリームの脂質量がほぼ変わらなかったり、あるいはA社ミルクの脂質のほうが高かったりします。
同メーカーでのココナッツ含有量を比べた場合、【ミルク<クリーム】になるのですが、違うメーカーで比べてしまうと必ずしもこの規則はあてはまらなそうです。
このことから、ミルクとクリームを線引きする数値的な決まりごとがないのではと予測できます。

そしてさらに加えれば、ライトココナッツミルクなるものも存在するんです!
こちらは、ココナッツミルクよりさらに水分量が多くなります。ということは、ココナッツ成分量が少ない=脂質が低く、味わいが軽い。
私個人的には普段ライトは選びませんん。だって、値段もほぼ同じで水分が多いだけ。損した気分になりません?笑

それから、ココナッツミルク/クリームには、純粋にココナッツと水だけでできているもの添加物が加えられているものがあります。主な添加物は安定剤(stabiliser)、乳化剤(emulsifier)、酸化防止剤(antioxidant)です。

添加物の入っていない製品は、そのまま置いておくと缶の中で自然とココナッツと水分が分離してしまいます。使用前によく振ってもココナッツが、だまになって残り易かったりします。(気温が低いときは、油分が固まってしまうので缶を振るという行為自体があまり意味をなさないかもしれません。)

安定剤や乳化剤は、その分離を起こりにくくするために加えられています。これらの添加物が入っているからといって、全く分離しないというわけではありませんが、缶を振るだけで簡単に、滑らかでだまがなく使いやすい状態になります。
缶を振らずに開ければ、多少分離はしているのですが、純粋なココナッツミルク/クリームに比べると、上部にあるココナッツは柔らかく滑らかで、下に溜まった水分は少しトロリとしています。

添加物は、使い勝手や保存性を高めるために、人間が便利に食品を扱えるように加えられています。たとえば、分離をさせたくない滑らかなデザートなどを作りたいときには、乳化剤の入った製品を選ぶと失敗が少なくなるでしょう。

添加物と聞くとそれだけで悪者のようにお思われがちですが、利点もあるのです。気になる方は、何が加えられているのか一度調べてみると良いかもしれません。

最後に、【BPAフリー】について簡単に触れておきます。

BPAとは、人体に悪影響があるとされる化学物質です。一部缶詰にも、缶の内側のコーティング剤(内部塗料)として使用されています。缶詰食品が体に悪いということを聞いたことがある方も、多いのではないのでしょうか?

毎日、缶詰食品を食べるわけではないですし、私はこれに対して、そこまで神経質ではありません。ココナッツミルクをはじめ、トマト缶などは便利な食材として利用することを選択しています。時間のない時は豆の水煮なども大変重宝です。

とはいえ、私は缶詰めを買うときは、なるべく【BPA FREE】や【CAN MADE WITHOUT BPA】の表示があるもの(=BPAが使用されていない )を選ぶようにしています。
※しかし残念ながら、BPAフリーの製品でも、中にはBPAの代替品が安全でないものあり、必ずしも『BPAフリー=安全』とは言えないのが現実のようです。

知ったうえでどんな選択をするかは人それぞれだと思います。こちらも気になった方は、ぜひ調べてみてくださいね。

話しを、ココナッツに戻します。

何を作るのか?まったり濃厚を求めるのか、それともさらりと軽い味にしたいのか…。
使用用途によって添加物の有無、ミルクにするかクリームにするかを、選ぶと良いのではないかと思います。

そして、選択肢があれば、なるべくBPAフリーの製品を選ぶことをお勧めします。

ということで、今回は加熱によってココナッツの油分を分離させたいので添加物の入っていないものを使います。乳化剤などが入っていると加熱しても油の分離が起こりません/非常に起こりにくいです。

ミルクにするかクリームにするかは、あなたのお好み次第。

こちらは、日本でも手に入る『アヤム』のココナッツミルク(左青)とクリーム(右緑)。添加物なし。BPAフリー(写真:わかりやすいよう黄色で囲ってあります)。このレシピにもピッタリ!アヤムは青缶のミルクでもかなり濃厚です。

アヤムからは、オーガニック製品も発売されていますが、これらは安定剤としてグァーガムが使用されており、缶も現在のところBPAフリーではないようです。ご参考までにー。

厚揚げ
お肉の代わりのたんぱく質。材料の写真に入れそびれてしまいました!

こちらのタイレストランで、ビーガン(ベジタリアン)カレーを選択すると、タンパク質は厚揚げです。

お好みで、セイタンや大豆ミートに代えても良いですし、野菜だけでもOK!

お好みの野菜
私はいつも3-5種類の野菜を入れています。今回使った野菜は、タイ丸茄子ブラウンマッシュルームヤングコーン赤パプリカの4種類です。

※茄子は、日本で一般的に手に入る紫の長い茄子でも良いですよ。こちらでは、何種類のものナスが売っていますが、逆に日本と同じようなナスはないのです。全部、微妙に違う…。

その他は、ジャックフルーツ、タケノコ、シメジやエリンギ、ズッキーニ、カボチャなどもおすすめです。

※ジャックフルーツ:フルーツとしてでなく、熟す前の実を野菜として食べます。しっかり食べ応えがあるので、これを入れるときは、野菜のみのグリーンカレーを作っています。美味しいですよ!

相性のよさそうな野菜をお好みで数種類使いましょう。

ビーガンフィッシュソース(なければ塩)
ナンプラーの代用品です。旨味たっぷりのレシピで作っていますので、100%プラントベースといえど、しっかりナンプラーの代わりを果たしてくれます。

ない場合は、塩を適量入れて調味してください。

▪パームシュガー(もしくはお好みの砂糖)
ここでは固形のパームシュガーを使っていますが、普段お使いの砂糖でもOKです。

砂糖を入れて、辛味、塩気、甘味バランスよく仕上げます。量はお好みで調節してください。

▪バイマックルー(あれば)
こぶみかんの葉です。香り付けのためにいれています。なくても問題ありません。

▪タイバジル(お好みで)←推し💕
タイバジル あるとないでは 大違い!! 

手に入れば、ぜひ入れていただきたい!仕上げに一掴み入れることで、さわやかな味と香りが広がります!

ビーガングリーンカレーの材料
材料のイメージ写真です。計量はしておりません。

作り方とコツなど

まずは、下準備…

►厚揚げ、野菜を食べやすい大きさに切ります。
ナスは切ったらすぐに、水にさらしてあく抜きします。そうすることで切り口の変色を防ぎます。しばらくたったらざるにあげて水気を切ってください。

►タイバジルは、やさしく洗って水気をしっかり切っておきます。

では、作っていきましょう。

►ココナッツ缶を振らずに開けて、上部にあるココナッツ分をスプーンですくい出して鍋に入れてください。ココナッツミルクの1/3~半分近く取れると思います。

►鍋を強めの中火にかけます。ココナッツが温まると沸々と泡立ってきます。そしてしばらくすると、少しずつ油分が分離してきます。(左の写真)ここまで5分もかかっていません。

もししばらくたっても、油分が分離してこない場合は分量外の油を少し足して(小さじ1~)次の工程に移りましょう。
添加物の入っていないココナッツ缶でも、ものによっては油が分離しにくいものがあり、無理に加熱を続けると焦がしてしまう可能性があります。

►油分が出てきたら、グリーンカレーペーストを入れて炒めます。少しわかりずらいですが、よく見ると中央の写真、右下あたりに油が浮いているのが確認できるかと思います。

►右の写真がペーストの炒めはじめ。スパイスのいい香りが立ち込めてきます。その後も、中火で焦げないようにかき混ぜながら炒め続けます。

すると、さらに分離が進んで、油がグリーンに色付いてきます。そぼろ状とでも言いましょうか…下の写真のような状態になったら、ココナッツミルクの残りと水を加えます。

この状態で、油はグリーン!
沸騰直後。油がしっかり分離、キレイ色!

►沸騰したら、調味料、厚揚げとパプリカ以外の野菜を加えます。今回の野菜だと3分ぐらいで火が通ります。そのあと、パプリカとバイマックルーを入れて、さっと煮たら火を止めましょう。

►仕上げにタイバジルをいれて軽く混ぜたら、出来上がり!!

今回は、ジャスミンライスにタイ産の黒もち米を混ぜて炊いたご飯を添えました。

でも、実は…、私はそうめんと一緒に食べるのが大好き!

本場タイではカノムジーンと呼ばれる細い米麺といただくのですが、小麦粉でできた日本のそうめんでも相性抜群!

グリーンカレーそうめん。おすすめです。

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ビーガンフィッシュソース
それでは、レシピカードをどうぞ。

ビーガングリーンカレー

キレイな緑色のオイルが浮かんだ、さらりとしたグリーンカレー。
お好きな具材でプラントベースな、おうちタイ料理。
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主菜/メインディッシュ
タイ料理
ビーガン/ヴィーガン
下ごしらえ : 5
調理時間 : 15
合計時間 : 20
出来上がり量 :  3 -4人分

 材料

  • グリーンカレーペースト 120 g
  • ココナッツミルクまたはクリーム (400ml)
  • 200 ml~
  • 厚揚げ 200 g
  • タイ丸茄子
  • ブラウンマッシュルーム
  • ヤングコーン
  • 赤パプリカ ¼
  • タイバシル (お好みで) つかみ
  • バイマックルー (あれば) 2~3
調味料

 手順

下準備
  • 厚揚げ、野菜を食べやすい大きさに切る。
    ナスは切ったらすぐに、水にさらしてあく抜きする。しばらくたったらざるにあげて水気を切る。
  • タイバジルは、やさしく洗って水気をしっかり切っておく。
作り方
  • ココナッツ缶を振らずに開ける。缶上部にあるココナッツ分のみをスプーンですくい出し、鍋に入れる。缶の1/3~半分程。
  • 鍋を強めの中火にかける。沸々と煮立って、油が分離してきたら、カレーペーストを入れて炒める。
    ※しばらくたっても、油が分離しない場合:カレーペーストを入れる前に、分量外の油を少々(小さじ1~)を入れる。
  • 炒めはじめて、しばらくすると香りが立ち上がってくる。その後も、中火で焦げないように炒め続ける。さらに油が分離してきて、ペーストがそぼろ状になったら、ココナッツミルクの残りと水を加える。
  • 沸騰したら、調味料、厚揚げとパプリカ以外の野菜を加え、野菜に火を通す。その後、パプリカとバイマックルーを入れて、さっと煮る。
  • 火を止めたら、仕上げにタイバジルを入れ、軽くかき混ぜて、完成!

  コツ・ポイント / その他の追加情報 

►ココナッツミルクから油を分離させるためには、ココナッツ缶選びが重要です。添加物の入っていない製品を使用してください。
►ココナッツミルクが、煮立ってから数分しても油がうまく分離しない場合は、油を足してください。無理に加熱を続けると焦がしてしまう可能性があります。
写真付き工程の詳細、おすすめの具材等、記事本文にて説明しています。詳しくはそちらをご覧ください。
このレシピを作ったら…

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